経営危機で連日社名が報道されているシャープが、9月15日、創業100周年を迎える。折しも、大阪発祥の企業を紹介している大阪企業家ミュージアム(大阪市中央区、運営・大阪商工会議所)では、同社の特別展が始まった。創業者、早川徳次がいくつもの苦難を乗り越えて築いた歴史だけに、「100周年の年に経営危機に陥ったことが、つくづく悔やまれる」(シャープOB)という声が聞こえた。
皮肉にも今、早川徳次の偉業を紹介
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展示されている人物は、野村證券とりそな銀行の前身である野村銀行を興した野村徳七、大林組の大林芳五郎、武田薬品工業の武田長兵衛、クボタの久保田権四郎など。「天下の台所」と呼ばれ、日本経済を牽引してきたのが大阪だとわかるが、半面、展示をみて、現在の地盤沈下ぶりを嘆く財界関係者は少なくない。
そして、大阪といえば家電3社。パナソニックの松下幸之助、三洋電機の井植歳男、そしてシャープの早川徳次について、常設会場にパネルがある。
11日から始まったのは、特設展示コーナーでの「早川徳次 危機を乗り越え続けた企業家」。11月末まで。
シャープは、ホームページ上にも、7月から、100年史サイト(http://www.sharp.co.jp/100th/)を公開しており、サイトをのぞいてからミュージアムに出かければ、早川徳次がより身近に感じられる。