哲学2)娼婦はOK、不法移民はNG
パリに限らず言えることだが、あなたの買おうとしているマンションの近くに娼婦がいても気にすることはない。しかし、ドラッグや貧困が蔓延する不法移民が集っていたら、いくらお買い得でも買ってはならない。
パリ不動産はここ数十年で全体的に値上がりをしたが、大きく値上がりした場所とそうでもない場所がある。
例えばパリ18区の東側は、移民が家族や仲間を呼び寄せ不法移民の一大コミュニティーができている。
地下鉄駅で言うとBarbes Rochechouart(バルベス・ロッシュアール)やChateau Rouge(シャトー・ルージュ)、La Chapelle(ラ・シャペル)周辺。近くの公園は違法ドラッグの取引の場所で、フランスにしては珍しく銃事件も起こる。日中でも歩くのを躊躇するほど。
この10年間パリ市が力をいれて、駅周辺に公共施設を作ったり警察官の巡回を増やしたり、再開発を推し進めているが、問題は移民のコミュニティーが固定化してしまったこと。開発が進んでもこのようにコミュニティーが根を張ってしまえば住民の層は変化しない。