米雇用統計は八百長か誤差か

 5日に米労働省から発表された、9月の米雇用統計で、失業率が7.8%と大きく改善したことについて、誤差の範囲だとの声が出る一方で、民主党オバマ政権の選挙対策だとの異論の声も多く出ている。

 7%台は2009年1月以来、事前の市場予想は8.2%程度だったが、大幅な改善となった。これを受けて、元GEのジャック・ウエルチ氏は「信じがたい雇用統計の数字。ディベートで負けたからって…」とツイートしたほどだ。

 大統領選のディベートで良い所がなかったオバマ大統領が仕掛けた、との見方もある。フォーブス誌創業者スティーブ・フォーブス氏も「ウエルチは正しい」としている。

 しかし、NYタイムズ紙は、サンプル数が40万人と少なく、また季節要因もあるために、ボラティリティの一種であり、政治的な介入はないはずだ、と指摘している。

 雇用統計の発表は11月の大統領選までにあと1回ある。だが、これは投票日の4日前のために、投票への影響は限定的とも見られる。実質的にはこの雇用統計がラストだが、お化粧か、あるいは単なる誤差か。

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