関西電力が値上げ申請と同時にリストラ発表か

リストラに向けた地ならしが進行中

 当時を知るある関電OBは、「電力業界としては、前例のない大リストラだった」と話し、直接的な人件費削減だけでなく、「社内に危機意識が浸透し、効率経営につながった」(同)と振り返る。

 2000年3月から始まった電力小売市場の自由化で勝ち残るための戦略で、人員削減だけでなく、子会社・関連会社の統廃合を同時に進め、効果を上げた。

 あれから10年、そして福島原発事故後から1年半。関電の2012年4~9月期の連結最終損益は、1250億円の赤字(前年同期は204億円の黒字)の見込みで、半期としては過去最大の赤字額。中間配当も32年ぶりに見送る。値上げできなければ、数年で債務超過の可能性がある。

 仮に値上げを先送りすると財務基盤が不安定になり、「経営の自由度を奪われる」(30代関電社員)ことになるため、来年春の値上げにかける社員の思いは強い。リストラに向けた地ならしも進んでいる。役員報酬は、3月から15%減額しているが、10月からは社長30%、副社長25%、常務と取締役は20%へと削減幅を拡大。労組との話し合いに向けた準備が進む。

 八木誠社長は会見で、「聖域なく経営効率化を進める。人件費削減も検討対象だ」と明言しており、値上げ申請に合わせたリストラが確実に迫っているようだ。

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