天才投資家クラーマン氏の分身が退社

 殿堂入りしたヘッジファンドマネージャー、セス・クラーマン氏の運用会社バウポストグループで、ポートフォリオ責任者のハーブ・ワグナー氏(52)が退社することが、29日わかった。

 業界専門誌ARプラスが報じたもので、投資家向けの書簡では「ワグナーが離れるが、新しい体制を作るチャンスを与えてくれたのかもしれない」とクラーマン氏は語っている。退社理由は明らかにしていない。

 1983年の設立以来、卓越したバリュー投資で業界を代表するファンド運用会社に成長。運用資産250億ドルとなったが、ここ数年はクラーマン氏は体調面で優れないこともあった。

 好成績を収めてきた要因として、ワグナー氏のポートフォリオにあったという。クラーマンウジは売買の決裁をする役回りだったという。

 クラーマン氏は今年55歳となるが、ここ数年間は健康問題に悩まされてきたことも事実。自身の分身でもあったワグナー氏を失うダメージはファンドにとっては、計り知れない。

 また、FRBのQE3政策については、ポジションこそ示していないが「モラルハザードを招く」と批判している。

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