「被ばくさせられた」福島第一作業員が刑事告訴

 昨年3月に東京電力福島第一原発事故の復旧作業にあたった作業員が、関電工が被ばく防護の対策を十分に取っていなかったとして、福島県の富岡労働基準監督署に刑事告発した。関電工は東電のグループ企業で、この作業員の元請け企業だった。

 男性ら3人の作業員は昨年3月24日、3号機建屋内の1階と、地下で作業をしていた際に、放射線量が高かったが、関電工から作業続行の指示が出されて、180ミリシーベルト被ばくしたという。

 また、男性の話では、線量計が鳴りっぱなしであったともいい、安全管理に問題がなかったが問われている。

 東電は定例会見で「申し訳なく思っています。直接的に労働基準監督の聞き及んでいるわけではない。関係機関から話があれば、その求めに対しては真摯に対応していかなくてはならない」とした。

 東電は昨年3月25日にこの事故を発表。リリースによると、24日、3号機タービン建屋1階、地下1階でケーブル敷設作業を行っていた協力企業作業員3人が、約170ミリシーベルト以上の線量を確認し、そのうち2人が、両足の皮膚に放射性物質の付着を確認した、としている。

 2人はベータ線熱傷の可能性があると判断し、福島県立医科大学附属病院へ搬送され、25日に千葉県の放射線医学総合研究所に移動したという。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる