民業圧迫?「アメリカンドリームの終わり」と大富豪訴え

 新たな橋の建設を巡って、米国とカナダの両政府を相手に、米ミシガン州の大富豪が戦いを挑んでいる。反対意見広告など運動を行い、その費用として3000万ドル(約24億円)ほど費やしたのだという。

 推定総資産15億ドル(フォーブスによる)のマニュエル・マローン氏(85)の一族は、運輸業を営むが、米国とカナダを結ぶ橋「アンバサダー・ブリッジ」を所有し、運営している。

 デトロイトフリープレスによると、デトロイト川に架かっているこの橋は、1日あたりに7100台以上の通行量があり、1台あたり15ドルの通行料金を取っているという。米ミシガン州と、加オンタリオ州を結ぶ、米ー加間の貿易品の通行量の約4分の1に相当するのだという。また、トロントとミシガン、イリノイへの最短ルートになるなど、両国にとって重要な役割を担っている。

 しかし、この橋からわずか2マイルしか離れていない場所に、NTCなる新しい橋が掲げられるという計画が持ち上がったのだ。

 マローン氏の家族はインタビューに「新しい橋は必要ない。マローンは2つの国と闘わねばならないし、これはアメリカンドリームの終わり」などと答えている。

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