米MLBボストンレッドソックスのオーナーとして知られる、カリスマ先物投資家ジョン・ヘンリー氏(63)が、投資家資金の運用を今年いっぱいで停止することが11日、米WSJの報道でわかった。投資家に充てた書簡の中で明らかにしており、年齢的にも事実上の引退となりそうだ。
2006年には運用資産総額は25億ドルに達したものの、07年から規模が縮小し「運用を行うのに、規模が小さくなりすぎた」としているという。
同社のサイトによると、今年に入ってからのパフォーマンスはすぐれない。同社の旗艦ファンドであるJWHグローバルアナリティクスはこの1年でマイナス32.10%、JWHダイバーシファイド+はマイナス14.13%となっている。また、ここ3年間で見ても、パフォーマンスはすぐれない。
ヘンリー氏は、大農場経営の実家に生まれ、少年時代はプロ野球にのめりこみ、野球のデータを計算することが大好きで数字に強くなり、商品先物取引にも興味を持つようになったことで投資に目覚めた。
大学はいかなかったものの、天才コモディティトレーダーとしての地位を確立。勝率こそ低いものの、トレンドフォローにうまく乗ることで利益を伸ばしていった。
レッドソックス、リバプールFCなどのオーナーとしても知られる。
ジョン・ヘンリー氏