復興詐欺? 復興予算が福岡の厨房などに使われる

 復興予算を、被災地とは遠く離れた地域の自衛隊施設の建て替えに充てていたことが、13日の衆院予算委員会で明らかになった。野田佳彦首相は事実を認め「批判、指摘を受けざるを得ないものもあり、今後は精査をしていきたい」と述べた。松野頼久委員(日本維新の会)の質問に答えた。

 本来は防衛省の一般会計予算として使いそうな、自衛隊関連の施設。福岡の駐屯地の食堂の厨房、長野県の施設の風呂場などを松野委員が例として挙げた。

 城島光力財務相は「二次災害の恐れがある過酷な環境で活動した自衛隊員の肉体、精神を支える生活関連施設の維持は不可欠。松島の基地の浴場は被災者の利用にも充てた」と答弁した。

 
 また、森本敏防衛相は「人命救助で一番重要なのはそこにある施設で、結局は防災、減災に役に立つ。(災害は)どこで起きるかわからないため、無益なものであるとは考えていない」とした。

 松野委員は「それを言ったら何でも使えるじゃないですか? 一般会計で予算をとればいい。何でこんな姑息なことをするのか? 復興詐欺のようなことをするのか?」と追求。さらに、八丈島の法務省関連の施設、長崎県の埋蔵文化施設の調査などにも使われていることを明らかにしている。

 日々、復興予算とは無関係と思われる使い方が明るみに出るが、野田首相は「真に被災地に必要なもの以外は厳しく絞り込んでいきたい」とした。

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