NHKの男性アナウンサーが電車内で女性の胸を触ったとして強制わいせつの疑いで警視庁に逮捕された。住まいは昨年3月の東日本大震災で、液状化による大きな被害をこうむった千葉県浦安市の日の出地区だという。震災前に建設されたタワーマンションに、新興プチセレブたちが新しく居を構えた地区だが、住民はみな多かれ少なかれ、心的ダメージを抱えて日々を暮らしているという。まさかこのアナウンサーも心的ストレスが蓄積していたのだろうか? とも考えてしまう。
夢見た浦安ベイタウンでの生活
千葉のウォーターフロントのまさに最前列である浦安市日の出。大規模開発されたマンションからは東京湾や東京ディズニーランドを眺望でき、県内ではブランド化された街でもあった。しかし、昨年の「3・11」の後、「浦安=液状化」のイメージが定着。1年が経ち、液状化の問題がひと段落したが、いま新たに浦安市民を悩ませているのがストレスの問題だ。
「今となってはね…」
液状化した浦安の光景
それならば単に引越せばいいと思うだろうが、もともと千葉県生まれのこの女性にとっては、浦安のウォーターフトロント地区である新浦安は憧れの場所だったというのだ。
そこに500戸を超える大規模マンションがある。JR新浦安駅から徒歩30分と決して交通アクセスの良い場所ではないが、今後の大規模開発で、マンション前の広大な空き地は整備され低層の宅地となり、その先に見える東京湾までは遊歩道がかかる予定だという。都心からも駅からも遠いが、絵に描いたような優雅なベイタウンでの生活を夢見て、このマンションは夫妻にとって最初に見たモデルルームだった。