シャープ、パナ、関電株の下落に泣く関西企業

住宅メーカーが家電メーカーの戦略を上回った

 3月末に604円だったシャープ株は、9月末には193円でおよそ3分の1。小言の一つもいいたいだろうが、樋口会長は「事業に必要な株であり、売却する意志はない」と余裕の発言をしている。

 大和ハウスの場合、本業が好調であることが関係ありそうだ。4~9月期の売上高は前年同期比7.0%増の9618億円、最終利益は10.8%増の359億円で、過去最高を記録した。通期の見通しも売上高を1兆9000億円から1兆9700億円に、最終利益も580億円から620億円に上方修正している。


関電本社(大阪市)
 ここ数年、多角化や海外戦略を進めてきた効果であり、株の評価損も吸収できたもよう。「国内産業とみられがちな住宅メーカーが、国際企業の電機メーカーの戦略を上回った」(アナリスト)ことが面白い。

 一方、神戸市で発電事業を行っている神戸製鋼所は、売電先である関電の株を保有している。

 株価の評価損は180億円にも及ぶ。鉄鋼他社の株価下落も大きいとはいえ、「関電株は売却できないから、はやく回復してほしい」(神鋼関係者)との本音がきこえている。

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