シンガポール先物取引大手オーラム・インターナショナルは21日、調査会社の代表者の発言によって不当に株価が下がり取引を停止せざるを得なくなったとして、シンガポール地裁に提訴したと発表した。
同社は詳細を発表していないが、株価下落、市場取引停止に係る損害賠償、あるいは名誉棄損で損なわれた名誉の回復などを求めたものと見られる。
これは香港の調査会社マッデイー・ウォーターズの代表者カーソン・ブロック氏が、英国で開催の投資家フォーラムで、オーラムの会計に不正があると発言していた。
このため株価が急降下し、一時取引停止となった。
マッディー社が発表するレポートは「デス・レポート」とも呼ばれ、企業の不正をただすとともに、空売りを仕掛けることで恐れられている。
昨年は、林業会社サイノフォレストの森林保有面積の申告に関する不正を指摘し、経営破たんに追い込まれたこともあった。