経産省元審議官インサイダー事件、無罪を主張

 経済産業省の元大臣官房審議官が、エルピーダメモリなどのインサイダー取引を行ったとして、金融商品取引法違反の罪に問われた事件の初公判が29日、東京地裁で行われ、木村雅昭被告は「起訴状にあるような取引はしていない」と無罪を主張した。

 検察側は冒頭陳述で、被告が審議官だった当時は半導体業界の担当をしており、09年に、エルピーダメモリの再建計画を知りながら、何度かに分けて購入し利益を得たことを明らかにした。

 さらに、経産省内のパソコンで何度も同社の株価を確認しており、機を見て省内のコンビニのATMから資金を引き出し、妻名義の証券口座に振り込んで取引をしていた、ことを明らかにした。NECについても同様に取引を行っていたという。

 弁護側は、決定まですでに新聞各紙で報道されていたことや、妻名義で妻に指示されて取引を行ったものであることなどを主張した。

 木村被告は1981年に当時の通産省に入省し、資源エネルギー庁次長などを務めた。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる