今週の週刊経済誌ランキング1位は「さよなら電話」の特集を組んだ「日経ビジネス」。日本の通信3社は安定しているように見えるが、世界から見ると取り残されているという観点からの特集だ。ハード、ソフトの両方を海外勢に握られ、料金の値下げ競争にまい進しているという危機が迫っている。
◆1位 日経ビジネス 10年後もiPhone に頼るわけにはいかない
「通信会社は単なる『土管』に成り下がる危険にさらされている」。第1特集リードの抜粋だが、アップルのIPhone5などのハードとソフトのプラットフォームを、国内通信事業者が持っていないことが大きな問題なのだ。
まずNTT、KDDI、ソフトバンクの3社のトップインタビューから始まる。もうひとつ注目したいのが、4ページだけ触れている「勃興する新勢力」で、利用者8000万人を突破した無料通話・無料メールアプリ「LINE」だ。
◆2位 週刊エコノミスト 結局ユーロはドイツ第4帝国?
ECB(欧州中央銀行)が9月に発表したOTM(国債購入策)がどのタイミングで実施されるのか、本当に実施されるのか、そのへんのタイミングが見えてくるわけではない。が、今回、松本健一・麗沢大学教授によるコラム「ユーロの行くすえ」と、水野和夫・埼玉大学客員教授による4ページの寄稿「歴史から考える欧州危機 ユーロ危機はリーマン・ショックよりはるかに深刻である理由」が面白かった。
◆3位 週刊ダイヤモンド 老後って何?
老後が不安な人や貯蓄好きの人には定番の企画。「安心の老後に必要な資金と貯蓄戦略」「侮れない老後の出費と賢い使い方」「定年後に入る年金・給料と資産運用」と、読むほどに不安になってくる。今のうちにしっかり働いて、その上で運用すれば良いか?
◆4位 週刊東洋経済 保険会社による誌上コンペ! どこがお得か?
生命保険の緻密な特集だが、タイトルは「損しない!生命保険」。超高齢化社会で変化する保険と背景をデータでまとめている。なかでも「ネット・通販ルートはまだ10%にも達していない」というデータには、なるほど日本の保険外交員の強さを再認識だ。