北朝鮮ミサイル発射は「12月17日」(藤本氏)

正男氏とは一回も会っていない

 金王朝の胃袋を握り、家族同然の付き合いをしてきた藤本さん。昨年7月に再訪朝したが、正恩氏が幼いころには、「藤本」と呼ばれていたという。再開の際には「藤本さん」と「さん付け」で呼ばれ、大人になった正恩氏の姿に、そして「裏切り者のわたしに、さん付けをしてくれた」ことがうれしくなり、思わず涙が出て、正恩氏の胸に飛び込んで泣いたという。

 「すぐに帰ってきます」と宣言して日本に帰国し、すでに10年以上が経過していた。世の中もずいぶんと変わったが北朝鮮の様子も「(ピョンヤンの)街中を歩いていても、下を向いている人はいなかった」という。

 正恩氏のことを「問題を片づけていきたいという意向を持っている」と高く評価した。日本は今後、拉致被害者の問題を解決しなければならないが、難航も予想される中で「交渉にあたる人は骨のある政治家でなければできません」と語った。

 まずは来週にはミサイルのセットは完了だという。そして17日、どのような結果が出ているのか。今のところはその日が訪れるのを待つしかないだろう。

 ちなみに、兄にあたる正男氏にも触れ、正恩氏とは「一度も会っていない」とした上で「高官とのパーティーに参加していませんし、(北朝鮮国内での)正男氏の力はゼロに等しいです」と述べるなど、兄弟間の距離を感じさせた。

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