中国人富豪の間で、欧米流の執事を雇う事が一つのステイタスとして人気を集めている。それに伴って、中国人執事の養成ビジネスも成長中だ。中国・楚天金報が伝えた。
スイス出身のトーマス・カウフマン氏(38歳)は、元々銀行マンだったが、今年、中国成都にやってきて、富豪の執事となった。高級車を乗り回し、子供の教育のためにぽんと大金を使う中国富豪が次々に出現している様子を見て、執事の仕事を探すのはいとも簡単に思われたと振り返る。
そこで、執事の養成学校で8週間の集中講座を受けて、欧米流のマナーを学び、四川で執事の仕事についた。さらに今では、20人の執事候補を養成中で、研修後は超高級住宅地に派遣する予定だ。
中国ではこれまで、農村地域出身の中年女性などを“家政婦”として安く雇い、家事全般を任せるのが一般的だったが、今富豪の間ではそれ以上の仕事が求められている。カウフマン氏は「現在欧米人の執事を雇う事が流行している」と話す。中国の超富豪のレベルが上がり国際目線になるにつれて、彼らはワインセラーの管理や高級車の予約、高価な芸術品の取り扱いなど、ワンランク上のサービスを求めるようになってきているのだ。
「欧米人の執事の方がよりメンツが立つが、中国人の執事の方が役に立つ」こう考えるのは、イギリス執事協会。協会でも中国の執事需要に注目しているが、「生活に密着した仕事上、中国語が話せない人を派遣すべきではない」との考えから、中国人の欧米流執事の養成に力を入れている。現在2000人が学び、大部分が高級ホテルなどで働いているが、今後は、富豪の執事サービスが成長分野として期待できると見ている。