国立大学法人北海道大学は、札幌国税局の税務調査で研究費の経理処理に指摘を受けていた件で、学内で調査を行ったところ、合計で約2億2300万円の不正があったことがわかった。
同大は、学外の弁護士、会計士を含めてメンバーで構成した不正使用調査委員会を設置して調査。これまでに、教員99人、業者8社に聞き込みを行い、不適切な処理をした教員は35人だった。私的流用については別途調査する。
架空取引を業者と交わしたと認定された金額は約2億700万円。それらを合わせて約2億2300万円の不正を現段階で発覚した。
預け金とは業者と架空取引を行い、品物が納入されないが代金を支払い、その資金を業者に管理させるという極めて悪質な手口。内訳は次のようになった。
公的研究費 約1億4500万円
民間との共同研究費 約530万円
大学自己資金 約4000万円、
寄付金 約1200万円
不明 約460万円
品名替えは、納入品の支払いのため、業者に指示して別の物品が納入されたとして代金を請求させて支払い、差額をかすめ取るという極めて悪質な手口。内訳は次のようになった。
公的研究費 約1億4500万円
民間との共同研究費 約60万円、
大学自己資金 約67万円
寄付金 約61万円
今後は該当者の私的流用について調査を行っていく。