安愚楽牧場被害弁護団が海江田氏に声明送る 

 全国安愚楽牧場被害対策弁護団は28日、民主党の新代表に海江田万里氏が就任したことを受けて、「海江田万里氏の民主党代表就任に対する声明」を本人と民主党に送付した。また、自公の両党にも送付した。

 声明文では、海江田氏が評論家だった時代に安愚楽牧場を、さもノーリスクの投資商品であるかのように推奨したことについて、「専門家としての立場を併せて考えれば,責任は重大です」と触れている。

 弁護団によると、そうした過去の主張には次のようなものがあるという。

・「13.3%の高利回りは驚異的だ」「元金確実で,しかも年13.3%と考えれば,他の金融商品はまっ青!」(書籍・「今どうすれば一番損をしないか」)

・「和牛の死亡率は0.4%と低く,また万一そのような事態があっても代わりの牛が提供されるので,契約どおりの利益は保証されます」(雑誌・「BIGMAN」昭和63年3月)

・「知る人ぞ知るといった高利回りの利殖商品」「むろん元本は保証付き」
(書籍・「海江田万里の金のなる本」)

・「この利益は申し込み時に確定していて、リスクはゼロ」
(雑誌・「女性セブン」平成4年7月2日)

・「利益は申し込みをした時点で確定していますから,リスクもありません。」
(雑誌・月刊「ドリブ」平成4年9月)

 また、弁護団は被害者約6400人の依頼を受けているが、その被害合計の15億8288万1000円の10%にあたる1億5828万8100円について、賠償に応じるよう調停を東京簡裁に申し立ててもいるが、海江田氏は応じていない。

 安愚楽牧場は昨年8月に、配当、預託金返還が困難となり事実上破綻。現在は破産手続が進められている。被害者は7万人以上で、総出資額は約4300億円に上るとも言われている。

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