フランス憲法制定評議会は29日、オランド政権が予算案に盛り込んだ新税制である年収100万ドル以上の国民に対して75%の所得税を課すことについて審議し、違憲であるとの決定を下した。
AP通信によると、同評議会は75%の所得税課税による不公平さを指摘し、本来は税負担とは広く平等にするものとの憲法の原則から外れるものだと解釈しているという。
ただし、AFP通信には、政府関係者が増税分の歳入3000億ユーロの中の5億ユーロだとしており、これが事実であれば、高額所得者への税率アップ自体を否定しているものではないということになる。あくまで75%が高すぎるという認識のようだ。
この政策は財政再建を最重要課題に掲げるオランド大統領の最重要政策の一つで、2013年から、まずは2年間実施するという時限措置だった。
そのため、すでに、仏ナンバー1の大富豪である、世界一のブランド帝国LVMHの会長、ベルナール・アルノー氏は、本格的にベルギー移住を考えるなどの策を取っている。大御所俳優ジェラール・ドパルデューさんも移住を宣言した。
また、ロンドンの住居を物色するという動きも出ていた。
オランド大統領