サーファーと釣り師が投資で火花散らす

マリブのサーファーと東海岸の釣り師

 ローブ氏が生まれ育ったのはカリフォルニア。マリブのサーフライダービーチは自分の庭のごとく、サーフィンしまくったスポットだ。「サードポイント」とは、同ビーチの休憩ポイントの名前にちなんでつけられたものだ。

 当初の資金は300万ドルしか集まらなかったという。しかし、昨年の戦果は見事なものだった。

 ヤフーとの委任状争奪戦では、CEOの学歴詐称を暴きだし辞任に追い込んで実質的な勝利をおさめ、万年低位株だった株価は上昇に転じた。さらには、ギリシャ国債では5億ドルの利益をあげたとされる。結果、見事な逆張りだった。

 おかげで2012年のリターンランキングでは22.1%で9位(ブルームバーグマーケッツ誌調べ)となった。

 一方で、アックマン氏は釣り師。パーシングを立ち上げる際に、雇用した最初の社員は釣りのガイドだったという。さらにタクシーの運転手ら5人での即席メンバーでの再スタートだったそうだ。


ハーバライフ株価(ロイターより)
 生まれた時から絵に描いたようなエリート街道しか歩いていない天才も、おそらくゴルフ場投資は人生で初の敗北。ただ、素人軍団も現在は1兆円以上の運用資産を誇るファンド会社に。

 人間を「S○○によって動機づけられた究極的な動物」を定義づけたり、成功哲学を「頭よりも精神だ」と述べるなど名言も多い。P&Gの株式4%(取得総費用1400億円)を保有するなど、市場での発言力も高い。

 どちらかが大きく勝って、その逆が大きく負けるスター投資家同士のガチンコ対決は、見逃せないものとなっている。

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