買い取価格は57億円を主張
ジョイントは2009年5月に会社更生法の適用を東京地裁に申請し経営破たんした。そして、レノは同11月にスポンサーとして選定された。
ただ、レノ、ジョイントとの両者による第1回の会合が荒れたというのだ。レノの代表者だった原告A氏は連絡なしで欠席したからだ。もちろんA氏は、村上氏からレノ株を買い取りたいとの意向を示した上に、ジョイントに関与しなくてもよいとし、辞任は認められていたと主張しており、両者の主張がかなり食い違う。
原告A氏が、覚書に基づいて算出した株式の売買代金は次のようになる。その際の基になるのがジョイントの純資産額や純利益をA氏の持ち分に換算して計算すると、約57億円にも上る。この訴訟で求めるのは、その一部である約1億1391万円だという。
買い取るつもりがない村上氏。約束が違うとする元腹心のA氏。そもそもが、村上ファンドの時の経験から揉めたときのために覚書まで交わしたのだが、結局は揉めることになってしまった。
レノはアコーディアに対して、PGMとの統合を迫る書簡を送ったことも判明しており、株式市場の風雲児が新たな戦いを始めているが、それと同時に、過去と戦い続けなければならなくなった。