吉原ソープランド「影の支配者」逮捕で全て解けた謎

長者番付上位にも名前が出た有名人

 「ふまじめなことをまじめにやる」という社訓を掲げて経営してきたオレンジグループ。こうした社会に受け入れられたい、との表向きの顔からは分からない裏の事情があった。

 サンワールドの会長は、「業界では有名な兄弟」(前出の事情通)と言われる。会長は兄とともに茨城県から上京。兄はキャバレーの経営で大成功し、長者番付の上位にも出たことがあるという立志伝中の人。弟である会長は、ソープの経営は昭和62年から、兄に言い渡されて始めたという。兄から借金もあったといい、会長は言うままに経営を始めた。

 強面ではなく柔和な態度が印象的な弟は、自分なりに社会に認めてもらおうと努力をした。暴力団からのみかじめ要求に対しても「60回くらい来ましたが、警察に相談するなどして、お金は一度も払っていません」と証言している。

 また、従業員の教育を徹底し、店舗経営を行うだけでなく、街の清掃も自出的に行うなど地域社会の模範となることを目指した。

 ちなみに、逮捕された従業員たちには保釈金を支払い、解雇手当も支払うなど、家族的な一面も見せるなど、一般企業以上に普通の経営を行っていたようだ。

 ただ、昭和62年から頑張ってきた経営も平成20年に、転機を迎えることになる。

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