原子力規制庁は2月1日、日本原電に対して公開前の資料を渡していた、と発表した。当該職員を訓告、文科省への出向処分(内規処分)を科した。内規の処分では4段階で最も重いもの。
同庁によると、規制庁の名雪哲夫審議官が1月22日午後3時ごろ、東京・六本木の規制庁で、日本原電の市村泰規常務と面会し、敦賀原発の破砕帯の評価会合に関連する資料を渡したという。
懲戒処分ではなく内規処分とした理由については、評価会合で専門家にはすでに渡っている資料であるということで守秘義務の性質が薄いというが、業者との面会では職員2人以上で面会するということを守らなかった点を重く見たという。金銭や物品の授受などはなかったという。
森本英香次長は「審議官の自覚の問題であり、軽率な行為。更迭ということで処分をしたい。再発防止策として何ができるか検討したい」とした。
だが、日本原電への調査さえも行っておらず、24日に報道からの問い合わせがあったに関わらず公表しないなど、不可解な点も多い。個人を処分して切り離しただけという印象を残し、規制側と事業者との間柄に疑念を持たれる結果をなった。http://www.youtube.com/user/NRAJapan?v=McsBVrdaxiE