京王井の頭線が2冠を達成
所得、金融資産が多い人が住む、私鉄沿線はどこか? 皆さんが漠然と抱いていたそんな疑問の答えが明らかになりました。結果、京王井の頭線が「世帯当たり年間所得」「世帯当たり金融資産」ともに1位に輝きました。年収709万円、金融資産3321万円となっています。
これは、野村総合研究所が2007年の全国約18万の町丁目ごとの所得額、ならびに金融資産保有額を推計した結果です(JR、地下鉄・モノレールを除く)。
金融、不動産、IT従事者が牽引
まず「世帯当たり年間所得」は1位・京王井の頭線(年収709万円)、2位・東急東横線(700万円)、3位・東急目黒線(689万円)、4位・東急田園都市線(688万円)、5位・小田急小田原線(678万円)と続きます。いわゆる高級住宅街として人気の高い路線が顔をそろえました。
野村総研は「所得上位の地域は、生産年齢人口や雇用者の比率が高く働き盛りであり、金融保険業、不動産業、情報通信業といった比較的所得水準の高い職業従事者の比率が高い」と分析しています。
子育てとローン返済を終えた定住者が多い
一方「世帯当たり金融資産」(不動産を含まず)は1位・京王井の頭線(3321万円)、2位・東急大井町線(3242万円)、3位・東急池上線(3221万円)、4位・東急目黒線(3217)、5位・京王線(3136万円)という結果になりました。
同社はこの結果を「高齢人口が多く、同一住居への居住年数が20年以上の人口比率、持ち家比率、一戸建て比率などが高いことがわかりました。養育費やローン返済など資産形成を遅らせる要因が取り払われた人が多い」と見ています。