社長の給与UPが真の社長への道

意外に広まっていない考え方

 今まで私が読んだ経営書には明確に「まずは社長が潤う必要がある」と書いている書籍に何度か出会ったことがありますが、こういった考えは社長が読む本の中にしか記載がなく、世間一般には広まっていません。

 成功者を賞賛する海外の文化とは違い、社長が1000万円のクルマに乗っているだけで社員がひがんでしまう日本では、まずは社長が潤うべきだという考えは受け入れがたいかもしれません。

 しかし、1000万円のクルマを買ったところで、利益が出ている会社であれば、半分は税金で持っていかれるので、500万円のクルマという見方も出来ます。

 500万円は会社経営をしていれば当然規模にもよりますが、たいした金額ではありません。

 平成23年度のサラリーマン平均年収は409万円なので、社会保険料等を考えますと、500万円は社員一人分の人件費とほぼ同等です。

 なかなか社員の前で、「まずは私、社長から潤うから!」と言うのも難しいとは思いますが、実際問題、社長も所詮は「人」、社員のためにも自分自身が潤うことを考えるべきなのです。

 さて次回は、「全てを任せ、会社を去る決断が人を残す」についてお話をしていきたいと思います。

 ◆森田 健太郎 1967年生まれ、大学院卒業後、KDDIに就職。4年半後、ヘッドハンティングによってマカフィーに転職。2000年にセールス世界一となり最年少部長に昇進。その後、ベンチャー企業の役員を経て06年グリーンツリーを設立。4カ月でCMS業界トップレベルに。現在は美容事業も展開中。

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