カンター・ジャパンは、「財産の所有と幸福感に関する調査」の結果を発表し、「もっと財産があれば幸せなのに」と考える人が日本では65%となったことがわかった。これに対して米国では16%だった。
これは、市場調査会社カンター・ジャパンが昨年3月から5月にかけて16歳以上の男女を対象に実施。21ヵ国のうち、2万1000人(うち日本は987人)が対象になった。ここでは、日本・中国・ロシア・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・スペインの9ヵ国の結果について取り上げた。
◆日本では、より多くの財産があればもっと幸せだろう、と肯定する人が60%超え
日本では、「非常にそう思う」又は「ややそう思う」と回答した人の割合が65%。この割合は、2010年に実施した同じ調査の結果(59%)より増加した。
一方、米国では「非常にそう思う」又は「ややそう思う」と回答した人の割合は16%にとどまった。「決してそうは思わない」又は「ややそう思わない」と回答した人が59%となった。
一方、ロシアと中国ではともに70%で、日本に近い考え方であることがわかった。
内閣府が行っている「国民生活選好度調査」の平成23年度(2011年)の結果を見ると、幸福感を判断する際に重視した事項として「家計の状況(所得・消費)」が62.2%で最も高くなっているように、日本人にとっては、金銭的・物質的な豊かさが幸福感と結び付きやすいようだ。