失われた10年に決別のパナソニック、ブランドスローガンを廃止へ

幸之助の「事業部制」復活へ


左から中村相談役と大坪会長
 当時はまだ松下電器産業である。中村氏は、米国法人で社長を務めた経験があり、北米市場でこの言葉を使っていることを知って、自らこのスローガンを決めたといわれている。

 一方、「eco ideas」は2007年10月、当時の大坪社長が「エコアイディア宣言」として打ち出したもの。「地球温暖化防止対策の加速」と「環境経営のグローバル推進」に取り組んでいくことを表明した。

 そして過去との決別の極めつけは、中村氏が廃止した事業部制の復活である。製品開発から販売までを一貫して担う「事業部制」は、1933年に創業者の松下幸之助が導入した。

 個々の事業部の独立採算を徹底する仕組みだが、同じ製品をいくつもの事業部が製造するなど弊害も生じていたため、中村氏が2001年に廃止し、企画開発、生産、販売ごとに組織を再編した。

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