篠田麻里子さん退任の福岡市「カワイイ区」事業のドロドロ

篠田さん事務所から業者指定

 「東京の電通さんでお願いしたい」


「電通でお願いしたい」との会話
 話を進めるにあたって、篠田さんの事務所からは上記のような代理店からの指定があった。そして、電通側から7月10日に、見積もり料金として98万7000円という金額が提示された。しかし、この金額はそのまま通ってしまった。

 事業スタートありきだったのだろうか、福岡市の担当者から明確な答えはなかった。ただ、市議会でも明らかにされているが、経済効果は2億5500万円となる。経済効果から考えれば「よその自治体さんの話もお聞きすると、費用対効果は高い」とした。

 自治体のプロモーション事業というものは大体にして、費用対効果が低いということでもある。だが、そこは認知度抜群のAKB48の篠田さんを起用したことで、大きな効果を生んだようだ。実に投下資本の25倍以上だ。


随意契約の見積もり
 例えば東京都は昨年、一昨年の都知事選でともに電通が推すAKB48のプランがコンペで勝利して選ばれている(費用は未公開)。昨年が6社、一昨年が9社による争いで、電通のプランがともに勝利している。

 このカワイイ区事業は、地元福岡出身の篠田さんありきの市長肝いりの事業でもあり、少し強引な形で進められてきたことがこれでわかる。

 ちなみに、「本人がひじょうに楽しみにしている」「住民票の金額は安くしてほしい、篠田の気持ちの問題」と事務所関係者は言うなど篠田さん自身は“男気”を見せ、ノーギャラを申し出ている点は付け加えておく。

 しかし、結果として、ノーギャラとしては、素晴らしい仕事ぶりとなったようだ。

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