全日本プロレス買収で株式上場話も再燃か?

2億円は格安も負債総額は?

 スピード社の白石伸生社長は、宝石販売の「シーマ」を学生時代に起業し上場にこぎつけた功労者で、上場後に退社。その後はプリモジャパンを5年で売却、スローグループを3年で売却した。

 06年にスピードパートナーズを設立してからは、注文住宅の富士ハウスを09年に事業譲渡を受けて再生中、そして、エステチェーンで唯一の上場企業だったラ・パルレを2010年に譲渡を受け再生中だ。やり方としては、金は出すが口も出す、ということ。それで、口をついて出たのが、3年で4大ドームツアーを開催するなどということだろう。

 今回の買収額は2億円で、ネームバリュー抜群の全日にしては破格とも言うことができる。しかしながら、明らかにされていない負債の総額が気がかりではある。前途は多難であることは言うまでもないだろう。


WWEプレゼン資料より
 ただ、世間の注目度は比べ物にならないほど大きいことは間違いなく、新日に名実ともに勝利するとなれば、プロレス界初の上場というステータスは大きい。

 現在、世界最大手のプロレス団体「WWE」は99年のナスダック市場に上場。2011年通期の売上高は約5億ドル、営業利益は3700万ドル、EBITDA4500万ドルの規模を誇るまでになっているが、創業41年目に突入する、新生全日本プロレスはどこを目指すか注目度は今まで以上に大きくなるだろう。

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