2月28日の経済財政諮問会議で、麻生太郎副総理兼財務相が原発政策について「国として原発政策をやらせたわけである」と発言したことが内閣府の議事要旨公開で5日わかった。重要閣僚が、国が原発推進を主導してきたと述べることが異例。
議事録によると、麻生副総理は「間違いなく電力会社に対して、国として原発政策をやらせたわけである。こうなったらいきなり、あなた達の責任みたいな顔をすると大丈夫だと言ったのは国ではないかということになる」と述べている。
今後のエネルギーについての話題で、原子力政策の在り方はどうすべきかとの話になった。上記の発言は、電力会社の本音を察したかのよう。さらに、電力会社の理想的な形態はどのようなものか、についても触れている。
その直後に、原発を所管する茂木敏充経産相は、現在のエネルギー事情を「70年代の石油ショックと同じような、もしかするとそれ以上の大きな危機」ととらえた上で「原子力も含めて、使えるものを使っていく。もちろん安全第一の原則のもとで」としている。