実は手堅い投資
今回の買収にあたっては、買収金額は明らかにされてはいない。みずほ銀行が約300億円を融資しており、買収額はそれ以上になるということか。ぎょうせいの強味は、官公庁とタイアップした出版物を手掛けることも多く、それで稼ぎを出してきた点にある。
構造不況の代表的な業種でもあるマスコミだが、官公庁の出入り業者の一人は「官公庁とのタイアップの仕事があるというのは、出版社としてはひじょうに大きいのではないでしょうか。ただ、時期が微妙なだけに隠しておきたかったのが、本音ではないでしょうか」と語る。
ぎょうせいの買収は損な買い物ではないのかもしれない。麻生家はなかなか投資上手のようだ。ただし、時期的に憶測を呼ぶため、あまり大っぴらにはしたくなかったようだが。