元タレントで日本維新の会から昨年の総選挙にも立候補した佐々木りえ氏(30)が、元所属事務所に対して、約5年間の仕事に対して1円の報酬も受けることなく「タダ働き」だったとして、出演料や経費約2000万円の損害賠償の支払いなどを求めた訴訟の判決がこのたび東京地裁であり、佐々木氏の請求を一部認めた。本人は政治家になるべく活動を継続しているが、芸能界の驚愕の給与事情の一端が明らかになった一つの例として、記憶しておきたい事件だ。
約2000万円分タダ働き
佐々木りえ氏の公式サイト
タレント時代は国立大理工学部卒という経歴を持ち、将来はキャスターを目指して、アイドルとしてグラビアなどの仕事をしていく中で知名度も上げてきた。しかし、その陰では、表には出ないこうした過去があった。
訴えによると、佐々木氏は平成18年に故郷の国立大学を卒業後に上京し、渋谷で所属事務所アヴァンギャルド(現アヴィラ)にスカウトされた。18年~22年までの間、本来は得られるであろう推定報酬約2000万円の支払いを受けず、無給で働いたという。また、交通費などの経費もすべて自腹だったという。
ブラック企業も真っ青な働きになった原因の一つには、最初に交わした契約書にある。