米NYを代表する商業ビルの一つであるGMビルの権利が、34億ドル(約3300億円)で取り引きに向けた交渉が行われていることがロイター通信の報道でわかった。交渉相手は中国の商業ビルデベロッパー大手のSOHOチャイナのである張欣(Zhang Xin)氏で、その正体とは?
このGMビルは、過去2003年には14億ドル、08年には28億ドルで取り引きされてきた。60%はボストンプロパティーズが所有し、残りの40%が今回の取り引き対象となっており、これはカタール、クウェートのSWFが保有している。
張氏は、ケンブリッジ大を卒業後、ゴールドマンサックスで勤務。その後は中国に帰国し、95年に夫とともにSOHOチャイナを起業した。推計資産額は34億ドル。
財界人としてだけではなく、女性の活動家としても知られ、ウエイボで500万人以上のフォロワーを持ち発言力も大きい。
SOHOチャイナの2012年の営業利益は5億3700万ドル。しかし、マネーロンダリング疑惑の報道が出るなど、必ずしも良い評判があったわけではなかった。
近年は、規制が厳しくなっている中国以外の不動産の取得の可能性ということで、国外への投資にも力を入れてきた。
GMビルは、ヘッジファンドの本社も多く入ることで業界でも知られ、また、アップルストアのNYの旗艦店舗が入っていることもあり、観光客にも知られる。

張夫妻(ウエイボより)