売りたくないのも納得の? 東電病院

外来も1日あたり316人

 東電病院は慶応病院に隣接し、また、勝俣前会長の自宅から遠く離れていないところに立地する。敷地面積は5609平方メートル、地下2階、地上9階建てで、延べ床面積は1万6180平方メートルとなっている。

 平日の午前、あるいは昼間でも中に入っていく人は多くない。患者とおぼしき人もいるが、話を聞こうとすると足早に立ち去ろうとする。医師、さらには清掃などの従業員だと思われる人たちも同様だった。

 東京都による昨年6月24日の立ち入り検査の結果を記した「立ち入り検査復命書」によると、病床数は113床に対して、1日平均で入院患者数は25.6人、外来は316人となっている。特に入院数が異様に少なく、ある医師は「(書類を見るかぎりでは)隣に慶応病院もあるので、東電病院は検査のための病院という感じ」という。

 実際に慶応義塾大学関連病院会に名前を連ねており、医療の世界でよく言われるように切っても切れない関係にある。

 診療科は9つ(内科、神経科、外科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科)あるものの、外来患者数が1日あたり316人と。医師の数は17.09人のため、前出の医師は「医師一人あたりが診察する人数としては少ない」という。

 医師、患者ともに羨ましいと思えるような数字が並ぶ。

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