マレーシア不動産熱は相変わらず異様な盛り上がりを見せている。「3.11」以降にさらに動きは加速し、最近マレーシアの第二の都市でシンガポールとの国境の町、ジョホールバルで売り出されたある高級コンドミニアムは、契約者の40%近くが日本人だったという。しかし、果たしてマレーシア不動産はそんなに買いか? 本当に儲かるか? 失敗はないのか? 不動産関係者、現地に住む在留邦人や現地の華僑ら関係者にその本音を聞いてみた。
「マレーシア不動産は割安」
「マレーシアの物件価格は香港の約8分の1シンガポールの約6分の1。タイのバンコクに比べても首都クアラルンプールは格段に安い。一人当たりのGDPがマレーシアよりずっと低いベトナムのホーチミンよりも安いんですよ。マレーシアの不動産はまだ過小評価されてますね」と説明した。
「リンギッドは人民元の次に持つべき通貨」
為替益を期待するのは、マレーシアに移住して3年、3軒以上のマレーシア不動産を購入済みのB氏。「僕は物件価格の上昇はもちろん今後マレーシアリンギッドが上がることでの為替益も期待してます」と続けた。
実際2013年に入り、リンギッドは対円に対して2~3割上昇してる。B氏は一般人だが金融関係者にも「リンギッドは人民元についで持つべき通貨」という持論を持つ人は多い。リンギッドはかつてはドルペッグで現在ではシンガポールドルと人民元とのペッグを強めている。また資源国家で貿易黒字国であるため、将来的に対ドルに対して通貨の切り上げが求められやすい。