今週の週刊経済誌ランキング1位は「週刊ダイヤモンド」。新年度に入ったこともあり、どの雑誌も充実した内容そろいで、バラエティーに富んだ内容となった。4誌ともに、テーマがバラバラで、ついつい手を伸ばしてしまいそうになる。
◆1位 週刊ダイヤモンド「実は強いぞ!日本の農業」
まず、40ページというボリュームがすごい。「農業は成長産業」という主張で展開されており、品質面で強い競争力を持ち、海外(とくにアジア市場)に一層進出するべきとしている。
国論を二分するTPP参加交渉だが、加盟は日本にとって絶好のチャンスであるというのだ。そこで、タブー視される、JAの存在についても触れている。
◆2位 週刊東洋経済「良い値上げ 悪い値上げ」
インフレにおける問題点を特集。冒頭で、良し悪し二つの未来予想を説明し、その後は値上げを前提とした企業の取り組みにスポットを当てている。値上げの矢面に立つ小売業などミクロの取材を試みており、これが面白い。
単純な値上げでは、消費者の不満を募らせるだけだが、そこに新たな価値を足せば順当な価格上昇に変化させることができることを、各社とも狙っているのだ。大手コンビニのPB商品強化などが取り上げられている。
◆3位 日経ビジネス「インドネシア 覚醒する『未完の大国』」
マーケティングを学ぶならインドネシア、と特集で宣言している。BOP市場として経済成長は目覚ましく、期待度は日に日に増す。しかし、インドネシア市場の開拓は一辺倒ではいかない。
人口2億4000万人だが、300を超える民族と多様な宗教・文化でできている。そこで同誌はインドネシア市場の攻略方法を日本企業の事例を交え紹介した。攻略するポイント、大きく二つある。
◆4位 週刊エコノミスト「食えない税理士・会計士」
税理士編と会計士編の構成で、「読めば業界丸わかり 税理士(会計士)の基礎知識」という記事を差しこむなど対比して読みやすい構成だ。
それぞれの問題をあげると、税理士側は<弁護士・公認会計士にも税理士資格が付与されている点>、会計士側は<相次ぐ会計不祥事が大手監査法人に巻き込まれている点>。前者は分かりやすいが、後者も食い扶持が増えないことに起因している。