サッチャー元首相の遺産も鉄のガード

 先日亡くなった英元首相のマーガレット・サッチャー氏だが、遺した資産の総額が謎に包まれており、往時に「鉄の女」の異名を取ったが、遺産額も鉄のようなガードに阻まれ把握することが難しいようだ。

 サッチャー氏は79~90年まで首相、党内対立から首相の座を追われたが、92年からは貴族院議員となり第一線からは退いた。2008年には長女キャロル氏が、痴ほう症が進行していることを明らかにした。夫のデニス氏が亡くなったことや、首相時代のことなどもかなり忘れているということだった。

 シンガポールの調査会社ウエルスXによると、英ロンドンのベルグレイヴィア、ロチェスターに1300万ドルの不動産。さらには米国内に1600万ドルの資産を保有しているという。これだけで2900万ドル(約29億円)にはなる。

 サッチャー氏はかつて「お金は天国から降ってくるくることはない。この地球上で自分で稼がなければならない」とも語ったことがあり、政界引退後も、印税収入や肖像権などの権利物で定期的な収入を自力で得ていたようだ。

 91年にサッチャー財団が設立されている。タバコメーカーのコンサルタントを務めていたこともあるとも伝えられている。

 また、邸宅の一つは、バージン諸島の不動産会社に240万ポンドで売られている、と英紙ガーディアンで伝えられている。

 ただ、断片情報ばかりでもあり、ファミリーから公式な声明がなく、いまだ鉄のガードに覆われている。


サッチャー夫妻(1987年)

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