世界のオフショア資産は275兆円に

 ブルームバーグが算出する大富豪の指数「ブルームバーグビリオネア指数」によると、世界の大富豪200人のうち30%以上が個人資産の一部をタックスヘイブンのオフショアに移すなどして保有していることがわかった。総額は2兆8000億ドル(約275兆円)に上るとされる。

 ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)がこのたび、世界のタックスヘイブン地域の会社設立代行業者などの顧客ファイル12万件以上を入手し、その一部が公開されて衝撃を与えた。

 その中には、世界の要人ファミリーたちのデータなども入っていたからだ。アゼルバイジャン大統領、インドネシアのスハルト大統領たちの名前もあったという。

 ロシアの大富豪ドミトリー・リボロフレフ氏は妻エレナさんとの長期化する離婚訴訟で、資産を隠すために、資産管理会社をオフショア地域に設立し、娘名義で不動産を購入するなどして、資産保全をしていることは有名なエピソードでもある。

 日本でも例外ではなく、億ションでも所有者が日本人ながら、あえてオフショア地域に法人を設立しその後手続きをし直すなどということも行われている。

 この10年ほどで、日本人の間でもかなり浸透しており、関心も高まりつつある。今後、こうしたオフショアへの資産の流れがより明らかになることだろう。

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