売れるフェラーリがあえて減産戦略を選択

 イタリアの高級スポーツカーブランドのフェラーリは8日、マラネロの本社で今年は減産し希少価値を高める戦略を取ることを、ルカディ・モンテゼーモロ会長が明らかにした。

 AP通信社によると、昨年は7318台を生産したものの、モンテゼーモロ会長は「フェラーリとは夢を売っているんだ」と表明し、限定感が薄れてくることを危惧していたという。

 同社は2012年の通期決算では、売上高が24億3300万ユーロ、最終利益もの2億4400万ユーロの黒字となり、いずれも過去最高となった。景気が低迷する欧州でも売上は増加し、日米、中東、アジアでも伸長した。日本国内でも昨年後半からフェラーリの新車登録台数は増えており、今年に入ってからも加速している感さえある。

 ただし、過剰な業績UP狙いで行けば、希少価値が薄れてブランドを崩すことを防ごうとの狙いが見える。

 また、電気自動車、軽自動車、4ドアなど商品ラインアップの多角化戦略についても否定し、一貫してブランド維持を目指す。


フェラーリ・ヴェルリネッタ

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