JRA馬主登録要件緩和で、馬主数は増えるか

走らなくても1頭あたり月60万円掛る

 厩舎への預託料は1頭あたり60万円前後からで、これはレースに出走しなくても掛る。たとえば10頭所有しているだけで、1カ月600万円以上はかかることになる。

 競走成績が良く賞金が稼げていれば、他に経費もかかるものの、長く馬主ライフを楽しむこともできるだろう。

 もちろん、法人名義で所有し節税する馬主もいるが、「馬主が儲かるというものではない」とも、ある厩務員が語る。

 かつて、ある関西の著名馬主は「やっぱり、大きなレースを勝つのが夢やな。儲けだけ考えとったらやっとれんで」と語っていたことがも。ただ「飼料代くらいは自分で走って稼いでもらいたいけどな」とも本音を吐露もしていたが。

 それでも、馬主とは魅力的であり、3、40代の若い馬主は昔に比べると増えているという。そんな若手馬主たちについて、ある調教助手は「最近の馬主さんは若い人も増えて、礼儀正しく、預託料はキチっと納めてくれるみたい。ただ、人情とか、そういうつながりは昔に比べて弱いみたいで、ドライに結果を求めてくる」と話す。

 新規登録数や、あるいは審査の関係上、まだ申請者数はわからないものの、今、競馬界では、若くても馬主になってくれる人はウエルカムだ。競馬とは、元々が義理人情の世界だけに、そうした人間関係にもう少し足を踏み入れれば、楽しいかもしれない。

1 2
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる