中国誌「新財富」の中国富豪ランキングで、毛沢東の外孫である孔東梅(Kong dong mei)さんと保険会社「泰康人寿」の陳東升(Chen dong sheng)会長夫婦が、第242位にランクインした。夫婦の資産総額はおよそ50億元(約830億円)に上る。清貧を維持するとした毛家のランキング入りは、中国の国民に複雑に受け止められているようだ。
孔東梅氏(中天新聞より)
夫である泰康人寿会長の陳東升さんは、孔さんよりも15歳年上だ。2人は結婚前から一緒に暮らしており、子供も3人いたが、陳さんには妻がいたため、正式な夫婦ではなかった。15年の不倫関係ののち、2011年離婚が成立。晴れて夫婦となり、2012年5月には毛沢東の故郷である湖南省韶山市や陳氏の故郷、湖北省天門市などを訪れている。
毛沢東の孫が富豪ランキング入りしたニュースに対し、中国国民の反応は複雑だ。別の孫で、唯一“毛”姓を名乗っている軍幹部の毛新宇(Mao xin yu)少将は以前、「毛家は清貧を維持し、ビジネスはしない」と発言したため、孔東梅さんがその伝統を破ったとの報道もある。
あるネットユーザーは「どんな家柄であろうとも、富の前には抵抗しようがない」とつぶやき、またあるユーザーは「毛新宇の言葉をもう一度よく考えるべきだ」と主張していた。