米アップル租税逃れの肝、3つの「幽霊会社」の正体

AOI、ASI、ブレイバーンの3社

 アップルは3つのオフショア企業から、収入として数百億ドルを受け取る。報告書の中では、それらを「幽霊会社」と呼んでいる。

・アップルオペレーションズインターナショナル(AOI)
構造上は最上位にあり、アイルランドの法律の管理下にある。

・アップルセールスインターナショナル(ASI)
海外での知的財産権を所有する。

・ブレイバーンキャピタル
AOIの財政管理など、米NYに口座を持つ。

 この3社だが、AOIの取締役はカリフォルニア在住で、取締役会には06年9月~12年8月までの間に数回しか参加していないという。

 ASIは従業員を持たない。また、取締役会はアイルランドではなく、カリフォルニアで行われているという。

 ブレイバーンはすでに知られている存在だが、ネバダ州にあり、AOIの資産管理を行っている。

 レヴィン小委員長は「60億ドルというアップルが巨大な納税者ではあるが、実際には90億ドルの支払いを逃れていると言うことができる」と非難している。

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