東京・銀座など全国の繁華街に「丸源」ビルを展開し、法人税約10億6000万円を免れたとして法人税法違反の罪に問われた、すでに清算した「東京商事」元社長の川本源司郎被告(81)の初公判が5日、東京地裁で行われ、起訴事実について「これは全部デタラメです。無罪だと考えています」と否認した。
脱税する必要がない脱税
川本源司郎被告
丸源ビルはメンテナンスがまったくと言っていいほどなされておらず、ほとんどがボロボロ。テナントも閑古鳥が鳴く状態となっていても、川本被告には現在でも「数億円から10億円
くらいは収入があるはず」(銀座の事情通)とされており、脱税する必要も動機もないこともすでに主張しており、ある意味で不可解な脱税に注目が集まっていた。
80歳をすぎても細身でなお若々しい精悍な姿を見せる川本被告だが、この日は銀地に黒の葉模様が散りばめられた上着に、黒のパンツという井出達で出廷した。ハッキリとした口調で、起訴事実を全面否認したのだった。
起訴事実は、川本被告は2009年~2011年まで、川本被告はビルからの賃料収入を売り上げ除外し、合計35億円以上を隠し、法人税約10億6000万円を免れたというものだった。