ソニーはアクティビストの試金石に?

ボブ・マーリーとの関わり


ダニエル・ローブ氏(フェイスブックより)
 ダニエル・ローブ氏は、レゲエのリズムに乗せてサーフィンをする。発言の比喩などにもサーフィンを使うことがある、西海岸出身の陽気なナイスガイと言ったところ。会社のサード・ポイントとは、自身がサーフィンする海の波乗りポイントの名前がその由来だ。

 1961年、米西海岸にユダヤ系の家庭で生まれた。バービー人形で有名なマテル社の創業者の一人、ルース・ハンドラーはおばにあたる家系だ。コロンビア大卒業後に、PE大手のウォーバーグ・ピンカスに勤務。そこで、レゲエの大御所ボブ・マーリーら、レゲエの一大レーベルとなった、アイランドレコードの事業に携わった。ヘッジファンドでは、珍しくエンターテインメント業界に強いファンドマネージャーでもある。

 イーグルス、エアロスミス、ガンズ&ローゼスなど数々のロックグループを育てたハリウッドのドンとも言われるデビッド・ゲフィン氏とも親しいことで知られる。 

 ソニーに目を移すと、本業のエレクトロニクスとそれ以外のエンターテインメントとの間に不均衡が起きていた。自身の得意分野でもあり、また、突っ込みどころも満載で、次の獲物としては格好の標的だったわけだ。

 提案は、エンターテインメント部門の一部15~30%をIPOして、既存株主に割り当てるというものだ。実質的な筆頭株主とも見られており、ソニーにとっても完全無視もしにくいところだ。

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