ドル&ガバ脱税で禁固1年8月の判決

 イタリアのミラノの裁判所は19日、脱税の罪に問われていたファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ」のドメニコ・ドルチェ、ステファノ・ガッバーナの両被告に対し、それぞれ禁固1年8月(求刑禁固2年6月)と、罰金50万ユーロ(約6400万円)の実刑判決を言い渡した。財務担当役員や、税務アドバイザーらも実刑となった。

 ドルチェ、ガッバーナの2被告は2004年から07年にかけて、ルクセンブルクに設立した知的財産権を管理する会社に利益を移転させて、4040万ユーロ(約52億円)の支払いを免れて脱税を行った。

 この事案では、最近では舞台となったルクセンブルクで気になる動きが出ていた。米アマゾンなどが同国を経由させていることはすでに知られているとおりだが、ルクセンブルクはOECDやECなどと協調路線を取り始めていた。

 租税回避の仕組みをを重要事項だと捉えて、OECDに協力の姿勢を示していた。そうした背景もあり、こうした課税逃れも捕捉されてしまうことになり、イタリアの国税当局に全面的に協力したことは予想できる。財務アドバイザーの上をいっていたことになる。

 ただし、ロイター通信などによると、2人は判決に納得しておらず、控訴する方針だという。もっとも、2人が本当に刑務所に行くかどうかは懐疑的な見方もある。

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