「課税逃れ批判」スターバックス53億円納税へ(英)

 G8(世界主要8カ国)首脳会議で課税逃れが大きな議題ともなっていたが、コーヒーチェーン大手の英国スターバックスがこのたび、英国政府に5年ぶりに法人税を支払ったことを明らかにした。まずは500万ポンドを収め、さらに今年中に追加して1000万ポンド、来年2000万ポンドの合計、3500万ポンドを支払う。


スターバックス
 スターバックスの英法人は、税率の低いオランドに売上を移転させたり、原材料となるコーヒー豆の仕入れをスイス法人に任せて課税逃れを行ってきた。そうこうして、英国に進出してから14年間で30億ポンドの売上げがあるにも関わらず、わずか800万ポンドの納税にとどまっているという。特にここ3年間は、毎年数千万ポンドの損失を計上しているという。

 同社は「英国の税の範囲で支払っているが、我々が法人税をある意味で支払っていないことは事実」だと認識していた。

 そして、「英国では、現在の税制の改革については多くの議論がありました。スターバックスは、法律によって要求税の水準を支払ったのですが、私たちは英国で最も重要だと感じる資産は、信頼です。責任ある行動をして、お客様との良好な関係を築いてまいりたいと思い、法人税へのアプローチを変えることにしました」と支払う理由を明らかにした。

 英議会の調査では、同社は98年に英国進出以来、法人税の支払いは1000万ポンド未満であることも判明している。

 課税逃れは、最終的には顧客とのリレーションを壊すことになりかねないことから、その点を重く見たようだ。

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