塾業界で最大の内紛が続いている栄光ホールディングスで、6月27日の定時株主総会を前にして、大株主の進学会が昨年に続き、株主提案を出してきた。監査役1人を送り込むだけの穏やかなもので、取締役2人の選任という前年の提案と比較すれば軽いものに。態度軟化で、一度は閉じられた業務提携の門を再開するのが目的か。
創業家追い出しから続く戦争
栄光ホールディングスHPより
そもそもの発端は、立志伝中の人である創業者・北山雅史氏を栄光から追い出すところから。2008年に社長に就任するにあたって近藤氏が、創業者、および創業家の追い出しを図る。創業家は対抗手段として、「佐鳴予備校」を展開する「さなる」に株式を譲渡。しかし、その対抗策として栄光・近藤氏は、増進会に株を譲渡した。
さらに、近藤氏は札幌を地盤にする大手・進学会に、さなるが保有する栄光株の取得を求めた。それが、東日本大震災が発生した2011年の3月このとだった。進学会は要請を受けて株を約40億円(1株=650円)で買い取ることになり、現在にいたっている。
だが、近藤氏とホワイトナイト進学会の関係はいきなり悪化する。