シャープ株主総会、怒りの株主も出席者激減、原因は手土産廃止?

取締役報酬総額3億円に怒り


出席者が激減した総会。手土産カットが相当響いた?
 まずは、壇上に並ぶ取締役の報酬について。「今のシャープはほとんど倒産企業。その倒産企業から、のうのうと3億円の報酬をとるなんて、そんなばかなことはない。株主の方は配当金なし、それどころか元金が減っている」「返上する気はないのか」と詰め寄る株主に、大西徹夫専務が「全く収入がないという状況になりますので、これで支給させていただきたい」と理解を求めた。

 別の株主からは「私は今、79歳でシャープの株を5000株持っていますが、140円になったときは、あぁ、これで私の財産なくなるな、と思いました」という切実な声も。

 一部で報じられた、町田勝彦前会長や辻晴雄元社長ら、歴代社長には社内に部屋が存在していたという事実についても「ゾンビ経営とまで言われている。そういうものから決別できるのか」と質問が飛んだ。

 これに対し、総会後に新社長に就任する高橋興三副社長は「辻、町田の部屋はもうございません。部屋は引き払い、社用車もございません」と“負の遺産”を断ち切ったことを明言した。

 終わってみれば、総会開催時間は昨年並みの2時間23分。多少は荒れた感じはするが、電力各社の総会に比べれば静かそのもの。議事も滞りなく進行し、新役員体制も承認された。もっとも、明るい材料は何も示されなかった。ある株主は、「これからよくなるというお話を聞きたかった。あぁ、株を持っていてよかった、というような明るい総会にしてほしい」と訴えていた。

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