「東大vs慶応」 木曜日からでも間に合う週刊経済誌ランキング

 今週の週刊経済誌ランキング1位は、東大対慶応を取り上げた「週刊エコノミスト」。同誌と週刊東洋経済の2誌が教育を取り上げたが、早稲田対慶応ではなく、東大対慶応という組み合わせが新鮮か。

 ◆1位 週刊エコノミスト 東大VS慶応
 「東大早慶」と括られることはあっても、そこには歴然とした差が存在した。ところが、この特集の表すところは大学ブランド力の低下だ。特集ではそのあたりの要因を大学別に分析すしている。

 早稲田は入試変更と新学部によって「気風」が損なわれたこと、東大は公務員などの進路の価値下落をあげる。それに比べて慶応が踏みとどまったことにより相対位置が比較的縮まったということのようだ。慶応も新学部の質を担保できないなど問題はあるが、東大、早大に比べたら、踏みとどまったということなのだろう。

 ◆2位 週刊東洋経済 エリート教育とお金
 経済週刊誌の売れ筋だが、本題はもっと大きなところに置かれている。 日本の「エリート」の変容だ。最高学歴が東大から世界の大学、ハーバードなどへということ。そして、その変化を念頭においた塾やお稽古などの補助教育が熾烈を極めている。

 競争はゼロ歳から始まり、学問だけでなく体育や音楽なども。そこで気になるのが「お金」。学習塾だけでなく、運動専門、能力開発専門などさまざまな教室の費用と効果を具体的に取り上げられている。

 ◆3位 日経ビジネス 年収1000万円世帯の憂鬱
 年収1000万円あっても、余裕はそれほどないのだが、増税やリストラで狙い撃ちされる年収1000万円世帯を特集している。

 税金面をはじめ政府だけでなく、企業からも目を付けられている。大手企業の1000万円の社員層は40〜50代の正社員であり、企業が整理したい層に符合するからだ。すでに、節約を始めているが、大きな不安を抱えているのは間違いない。

 ◆4位 週刊ダイヤモンド 食べればわかる日本経済
 「食べればわかる日本経済」。不景気と言われつつ豊かな食文化を誇る日本。その安定感が腹に沁み渡るタイトルとなった。

 特集冒頭は「対談・安けりゃいいってもんじゃない!」。サイゼリア会長の正垣泰彦氏と、俺のイタリアン社長の坂本孝氏による対談。客層の違う両者だが、「腕のいい職人さん(シェフ)の特徴は、(神業的に)粗利をコントロールできちゃう」ところなど、共通意見も多く、時代を感じ取る経営者のシェフ談義がおもしろい。

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