20億円申告漏れのB’z事務所「ビーイング」、大阪の不動産王になっていた

滋賀県の長者番付1位にも

 音楽マーケット(パッケージソフト、配信含め)は、98年の6075億円をピークに年々減少していく一方で、2012年には日本がソフト売上では米国を抜いて世界一になったものの、これは、AKB48など「48グループ」の売上が押し上げただけ。他のアーティストは割を食っただけだった。

 今年でデビュー25周年を迎えるB’zは、記念ベストアルバムを2枚発表し、オリコンアルバムランキングで1、2位を独占したように健在ぶりを示している。ただ、後に続くアーティストがいないのが実情だ。

 関東のある大手芸能プロ幹部は「長戸さんは音楽プロデューサーとしての功績と手腕は、間違いなく日本の音楽市場に残るほどです。ただ、ここ数年は、もっと売れるのに、と思ったアーティストもいたりします」と嘆く。

 その一方で「芸能プロでは社長はプロデューサータイプで、お金のことは下にお任せタイプが多いです。まぁ、金に細かい人もいるにはいますが。(不動産は)アドバイスした人物がいるとは思いますが、やはり、ケタが違いすぎます。きっと、節税と、将来の事業ポートフォリオ構築のために不動産を買い進めたのでしょうね」ともいう。

 長戸氏は97年に、東京から大阪市西区のアメリカ村にも拠点を作り、その後、デビューさせた倉木麻衣さんらが人気アーティストに成長したこともあり、2002~04年まで、長戸氏は故郷の滋賀県(大津市)の長者番付で1位となっている。

 2001年にもB’zの関連会社が約8億円の所得隠しが東京国税局の調査で発覚したこともあった。

 比較的に恵まれているキャッシュフローを活かして、また、日本を代表するアーティストを育ててほしいと思うばかりだ。 

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